瀬戸大也選手も採用!耐乳酸トレーニングとは?血中乳酸濃度は簡易測定器で測定できる?

トレーニング

今日は、水泳競技や陸上競技で活用されている『耐乳酸トレーニング』を紹介していきますね。

いよいよ近づいてきました東京オリンピック。

オリンピックの中でも花形競技である水泳種目にて金メダルを目指し、日々練習中の瀬戸大也選手。
瀬戸大也さんは、金メダルを取るためには、「耐乳酸トレーニングが必要。前半から飛ばしても後半で粘れるようになりたい」と話しています。

瀬戸大也さんも採用している、『耐乳酸トレーニング』について説明させてもらいますね。

瀬戸大也選手、引用元:https://twitter.com/daiya_seto

乳酸とは

乳酸トレーニングを説明する前に、そもそも乳酸とは何なのでしょうか?

一般人にとっては、あまりなじみのない乳酸。それゆえに間違った情報が流れ、あたかも乳酸が疲労の原因であるというような情報がネット上などで存在しています。

乳酸とは、一言でいうと『カラダを動かすエネルギーを作るため糖を分解している際にできる生成物』なんです。
水泳競技や短距離走など、短時間で高強度の運動をする場合、乳酸が溜まりやすくなります。その理由は、運動のエネルギー源として糖が多く使われているからです。

以前はこの乳酸が、疲労を感じさせる物質として考えられていました。そのため、健康食品や医療品の中には、乳酸を除去して疲労を回復させるという謳い文句で販売されているものがあります。

しかし、乳酸はいつまでも筋肉中に溜まっているわけではありません。30分も経てば乳酸は消えてしまうのです。そのことを考えても、「乳酸=疲れ」ではないということが分かりますよね。

乳酸は体内が無酸素状態になるとできる燃えかすで、老廃物とされてきました。
疲労は乳酸が多くできて体内が酸性になることで起きるとされ、そこで乳酸さえ対処すれば、疲労は回復するように考えられましたが、近年ではこれらのことは正しくないことが解明されてきました。
まず運動をしている体内は無酸素状態にはなりません。無酸素運動といわれる短距離走でも、呼吸はしてますし心臓は止まってないので、血液を送り出しているのです。
なので、酸素は筋肉に届けられていて、酸素を利用したエネルギー生産は常に発生しています。
標高の高い場所で運動すると酸素が足りなくなって、乳酸がよりできそうなものですが、高度順化すると標高の高い場所ほど乳酸ができにくいのです。
乳酸ができることは酸素の供給だけでは説明できないのです。

耐乳酸トレーニングとは

水泳競技や短距離走などの高強度運動では、ある強度を境に血中の乳酸濃度が高まるポイントがあり、それを「乳酸性作業閾値:LT」といいます。これは、運動強度が高まり糖の利用が増えることによって、乳酸が多く発生していることを示します。
運動強度を上げていった場合、このLTが遅く出る人の方が、高い運動能力を持っているということになるのです。
定期的に測定し、LTが出る強度が遅くなっていれば、運動能力が上がっているということになり、アスリートは乳酸測定を行いながらトレーニングメニューを組み、フィジカル面の強化をしているのです。

全身持久力が高い人は低い人に比べ、血中乳酸濃度の急上昇がより高い運動強度で生じ、よっぽど強い運動にならないと、乳酸がたまらないのです。また同一人物において、LT強度が以前より上がり、強い運動になっても乳酸を処理する力が向上した場合は、有酸素的な運動の能力が向上したといえるのです。

ちなみに血中乳酸濃度を測定する方法は、血中乳酸測定器 を用います。

血中乳酸濃度の購入は、残念ながら医療従事者がいる施設、検体測定室として届けでを出している所のみとなっており、一般個人向けでの購入は難しいですね。

まとめ

今回は、『耐乳酸トレーニング』についてご紹介してきました。
東京オリンピックで金メダルを目指す瀬戸大也選手も採用している科学的トレーニングはきっと良い結果をもたらしてくれることでしょう!

2020年夏の東京は、とびっきり熱い夏になりそうですね!

それでは今回は以上になります。

最後までご覧頂きありがとうございました m(_ _)m

また、次回の四つ葉の知恵ブログでお会いしましょう!

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